次世代の子供たちのために!
地球環境植林推進で気候変動緩和しよう!
CSV植林事業実行の背景~地元民の自立と共生~
1998年から1999年にそれまでの天然林の伐採により隙間だらけの森になり、乾燥しやすい状態になっていた東カリマンタン州では、エルニーニョに来襲により大きな森林火災に見舞われました。明らかに人災でした。
この火事で570万ヘクタールが失われ広大な面積の荒廃地ができました。
そのエリアは世界最強といわれるアランアランの草原となり、ほかの植物を寄せ付けない「アランアラン砂漠」とも呼ばれる状態でした。このままの状態で放置しても自然の復元力では500年とも1000年ともいわれる長い時間が必要といわれています。このままではCO2も放出されたままで、吸収されず、酸素の供給も減少した状態のままです。
このように地球規模の大きな社会的な課題は政府もNGOも経済的な「富」を創出できないので対応ができず放置されます。このような状況を打破するための方法がCSV植林です。
CSV植林は、社会的問題を解決する価値と経済的な価値を両立する「共通の価値」を創造することを目的にしています。
次世代の人々が木材を使った家を建てたり、家具を製作したりするときに木材が不足してしまいます。
「今を生きる人間のチカラ」で何とか回復して、次世代に少しでも良い環境を引き継ぎたい」と願い乾燥に強い、一次植生として生え、地元民の収入につながる高級木材として評価の高い「チーク」の植林を2001年から実行しています。
また、チーク林に「セゴン」という樹種を混植して、早期に経済的な価値をつくる早生樹植林も実施しています。
準備作業=地拵え
生命力旺盛な世界最強の雑草といわれる「アランアラン」の草原は、根がびっしり伸びてほかの植物を寄せ付けないために自然のままでは回復するのに500~1000年かかるといわれています。地味に人手で刈り払い、開墾して苗木を植える準備をします。
育苗作業
樹木の植林は、植林対象面積が広くて、農作物のように植え付け後の水やりなどの手入れを行うことが難しい。そのためにできる限り丈夫な苗を育てて植林することが一番の条件となります。組織培養や挿し木苗を通常約6か月かけて育苗し山出し苗にしています。
植林作業
荒廃しアランアランが侵入した痩せた大地で植林活動をしていますので、慎重に植えつけることがその後の成長に大きな影響をあたえます。十分な大きさの植穴を掘り、有機質堆肥を入れて植えつけます。左の写真は植林後2か月です
育林作業
アランアランの大地になった痩せた土地ではアランアランやシダ類が繁茂します。繰り返し下草の刈り払いを行い成長の阻害にならないように管理します。刈りはらった草が肥料になり大地に栄養を供給・自然の循環サイクルのお手伝いを行います。
持続的な林業経営
大きくなると乾燥度合いによって葉っぱを落とします。これがその樹の栄養になりさらに大きくなってゆきます。長い時間をかけて自然が土壌を再生しています。私たち人間の自然のサイクルとともに持続的な林業経営を目指しています。